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相続税の申告を行った個人に対しても税務調査がやってくることはあります。誰にでもくるわけではありませんが、一度入られると申告内容の正否を徹底的に確認されますのでその前提で対策を講じておくことが大切です。
国税庁は毎年調査状況を公表しておりますので、その資料を参照してどの程度の割合で税務調査が入るのか、ここで整理していきます。
参照:国税庁「令和6事務年度における相続税の調査等の状況」
国税庁が令和7年12月に公表した相続税の調査状況をまとめた資料によると、令和6事務年度の相続税の実地調査件数は「9,512件」で、前年と比べて約11%増加したことがわかっています。
令和6年分の相続税申告件数「166,730件」と比較すると、申告件数のおよそ5.7%が実地調査の対象となっていることになります。
そして実地調査のうち申告漏れや計算誤りなどの非違があったとされた件数は「7,826件」で非違割合は82.3%です。これはつまり、調査対象に選ばれた結果約5件に4件以上で何らかの問題が指摘されているということです。
さらに、悪質な隠ぺいや仮装があると認定された場合に課される「重加算税」の賦課件数は1,065件で、非違件数に占める割合は13.6%であったとも示されています。
この実地調査に加え、文書・電話・面接による「簡易な接触」と呼ばれる調査方法が積極的に活用されている点も押さえておきましょう。令和6事務年度における簡易な接触件数は「21,969件」で、実地調査と合わせると3万件を超える件数が何らかの形で調査・接触を受けている計算になります。
令和6事務年度の実地調査による追徴税額の合計は824億円で、1件当たりの平均にすると867万円となっています。
また、申告漏れの課税価格は合計2,942億円で、1件当たり約3,093万円に上ります。この無申告事案に対しては650件の実地調査が行われ、1件当たりの追徴税額は2,187万円と、有申告事案に比べて2倍以上になっています。
調査区分 | 件数 | 総追徴税額 | 追徴税額/件 |
|---|---|---|---|
実地調査全体 | 9,512件 | 824億円 | 867万円 |
実施調査のうち無申告事案 | 650件 | 142億円 | 2,187万円 |
簡易な接触 | 21,969件 | 138億円 | 63万円 |
申告漏れのあった財産についても情報が収集されており、申告漏れが多かったものとしては現金・預貯金等が43.3%ともっとも高く、次いで有価証券(29.1%)、土地(13.6%)と続いています。
現金・預貯金は把握されにくいと思われがちですが、税務署は金融機関への照会権限も持っておりますので、口座の入出金履歴も確認される前提で申告作業にあたりましょう。
調査事例などから、税務署が調査に着手するきっかけとして次のような点が挙げられます。
調査原因の例 | 詳細 |
|---|---|
直前の預金引き出し | 被相続人名義の口座から多額の出金が確認される場合、その使途が確認されやすい。「現金で保管していた」「贈与した」といった説明に対し、根拠が示せなければ申告財産への計上漏れと評価される可能性がある。 |
申告額と生前の資産規模のバランス | 被相続人の職業と収入、不動産の保有状況などから推計した財産規模と申告額に大きな乖離があると、調査の端緒となりやすい。 |
名義預金の存在 | 口座の通帳や印鑑などを誰が管理していたかがチェックされる。配偶者や子ども名義の預金口座でも、実質的に被相続人が管理していた口座があれば相続財産にカウントされてしまう。 |
生前贈与の申告漏れ | 相続開始前7年以内の生前贈与は相続財産への加算が必要(2024年改正後)。贈与の事実と申告内容との整合性が見られる。 |
海外資産の存在 | 各国の税務当局間で口座情報を交換する仕組みも存在しており、海外口座についても確認される。令和6事務年度の海外資産に係る申告漏れ等の非違件数は209件と前年比でも2割ほど増加している。 |
税務調査のリスクを下げるうえでの根本的な対策は、正確な申告を行うことです。そのための具体的なポイントを押さえておきましょう。
《 税務調査対策のポイント 》
以上の対策を講じておくことで仮に相続税に関する税務調査が入っても、追徴課税を受けるリスクを下げることができるでしょう。また、よりその精度を高めるためにも税理士の活用が推奨されます。
相続税の計算には財産評価の専門知識が必要ですし、評価誤りが申告漏れにつながるケースもあります。経験豊富な税理士に申告を依頼して大きなトラブルが起こらないよう備えましょう。
税理士古野孝行
一般家庭から億を超える相続まで、広く対応が可能です。複雑な相続や、難しい土地の評価なども、安心してお任せください。
当事務所の税理士は、独立前から一貫して相続案件に注力しており、一般家庭から20億円規模の相続まで、累計で120件超の対応実績があります。専門性の高さと土地の評価には特に自信があり、その実力は他の専門家から相談を受けるほどです。若手税理士ですので、相続対策や相続発生時のみならず、その次の代までサポートできるのも強みの一つです。お困りの際はお気軽にご相談ください。
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税理士(東京税理士会 登録番号111177) 宅地建物取引士 日本商工会議所主催 簿記検定1級 財務金融アドバイザー (登録番号tky111177000) |
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