税理士に不動産評価を依頼するメリットとは? 不動産相続における税理士の重要性
不動産は所有しているだけで税金が発生し、売買や相続で取得したときにも負担がかかります。
そのときの税金を把握するには「不動産評価」が必要で、税理士などのプロに依頼して対応する方が多いです。
税理士を利用することで費用の負担は生まれるものの、それ以上のメリットが得られるからです。 当記事ではこのメリットの内容を解説していきます。
遺産に不動産があるときは不動産評価が必要
不動産を相続して相続税の計算をするには、評価額を算定しなければいけません。
承継した家屋や土地などがどれほどの価値を持つのかを評価するのです。築年数がかなり経っている建物の場合はその分価値が下がりやすいですが、土地に関しては高い価額になる可能性が高く、その分相続税の負担も大きくなりやすいです。
なお、このときの評価額とは、市場で取引されるときの価格とイコールの関係にはありません。
国税庁の定める財産評価基本通達に基づいて不動産の財産評価を行います。 多くの場合、土地に関しては路線価方式により算定します。
路線価方式で算定できない土地、または建物については固定資産税評価額を基準に一定倍率を乗じて算定します。
不動産評価を税理士に依頼するメリット
不動産評価を相続人自身が行うことも可能です。ただ、正確な計算ができず、結果的に適切な相続税を納めることができなくなる可能性もあります。
工夫すればもう少し税負担を軽減できるところ、そのノウハウを知らないことで余計な負担を負ってしまうこともあります。
計算に際して必要になる書類の準備、作成作業なども大変です。しかし、税理士に依頼すれば、資料収集の手間は省けますし、評価方法や節税対策について調査する手間もなくなります。計算ミスによるペナルティを受けるリスクも下がり、将来起こり得る税務調査への対応も任せることができます。
一つひとつのメリットを見ていきましょう。
評価方法を調べる必要がない
上に示した通り、不動産はその種類に応じて評価方式が分かれています。どんな不動産に対してどのような評価方式が採用されるのか、どのように計算すれば良いのか、税理士を利用したい場合はこれらの情報をまずは収集していかないといけません。
国税庁が定め、公表している、財産評価基本通達(「評価通達」とも呼ばれる。)の内容も読まないといけません。
これらの作業は、日常的に税務に関わっていない方からすると大きな労力がかかることです。
税理士に任せれば専門性の高い面倒な作業は依頼することができ、税理士のアドバイスを受けて必要最低限の対応をするだけで良くなります。
資料収集の手間が省ける
評価方法が明らかになった後は、所定の計算式で求められる情報を集めなければなりません。
倍率方式なら固定資産税評価額を把握する必要があり、これが記載されている資料を準備しないといけません。
路線価方式だと収集すべき資料は多くなり、その分資料収集にかかる手間は大きくなります。
特に平日の日中に対応することが難しい方は、税理士に依頼するメリットが大きいです。
節税対策ができる
相続開始後でもできる節税対策はあります。1つは「減価補正により評価額を下げる」ということです。
不動産の価値を定めるのは容易ではありません。立地、形状、面積、道路との接続、高低差、周囲の環境などを総合的に考慮することで初めて正しく評価できます。例えば正方形や長方形に整っていないいびつな形をしている土地だと、整形されている土地に比べて扱いにくく、価値は少なく見積もることができます。道路に接している間口が狭い場合も同様です。
その他、敷地内に高低差があるときや土砂災害の被害を受けやすいエリアに位置しているときなど、さまざまな事情が価格に影響を及ぼします。
税理士が対応すれば、これらを適切に反映して評価することができます。
また、「特例等の制度を活用して評価額を下げる」ことも期待できます。
小規模宅地等の特例など、税制に対する幅広い知識を持っている税理士だからこそさまざまな方法を模索し、提案することができます。
計算ミスによるペナルティを避けやすい
相続税の計算、申告書の提出などすべての作業を相続人自身が対応することも可能です。しかし素人がやったことだからといって、失敗があったときのペナルティを避けられるわけではありません。本来納めるべき相続税が納められていない、申告書を完成させるまでに時間がかかりすぎてしまい期限に間に合わなかった、という場合には余分に税金を支払わないといけなくなります。
税理士が対応すればこうしたミスが起こるリスクは小さくなり、計算ミスや申告漏れ、期限に間に合わないことに対する心配をする必要もなくなります。
税務調査にも対応してもらえる
税の申告後、税務署による税務調査を受けることがあります。申告した内容が正しいかどうかを調査しにやってくるのです。
求められた資料を準備し、質問に対しても適切に応答していかないといけません。
精神的にも負担が大きいですが、税理士が対応すれば大半の作業は任せることができます。
もし、税務調査が入ることになっても、大きな不安を抱くことなく当日を迎えることができるでしょう。
デメリットは依頼費用が発生すること
不動産評価を税理士に依頼することで上に挙げた数々のメリットを得ることができますが、その反面、依頼費用が発生してしまうことは避けられません。
通常、不動産評価だけを依頼するのではなく、相続税の申告全般について依頼してその一環として不動産評価も対応してもらうことになるでしょう。
費用については依頼先の税理士事務所によって異なるのですが、遺産の総額に応じて決まるケースが多いです。
ただ実際のところ、税理士費用をそれほどマイナスに捉える必要はありません。依頼費用がかかっても納付すべき相続税を下げることができれば実質の負担は小さくなります。各種手続や作業にかかる手間が軽減されることも考えれば、得られるメリットに対するデメリットの大きさはそれほど問題にはなりません。
税理士に依頼するメリットが大きいケース
不動産評価を税理士に依頼するときのデメリットに対して、メリットの方がより大きくなるのは、次のようなケースです。
- 遺産の総額が大きい
- 税務調査への対応に不安がある
- 計算が苦手
- 資料収集などの事務作業が苦手
- 忙しくて自分で申告手続を行う余裕がない
- 税金についての知識がない
- 複数の不動産が遺産に含まれている
これらのケースに該当するときは、税理士活用による費用対効果はより高まります。一度費用の相談だけでも税理士に持ち掛けてみると良いでしょう。
資格者紹介Staff
税理士古野孝行
一般家庭から億を超える相続まで、広く対応が可能です。複雑な相続や、難しい土地の評価なども、安心してお任せください。
当事務所の税理士は、独立前から一貫して相続案件に注力しており、一般家庭から20億円規模の相続まで、累計で120件超の対応実績があります。専門性の高さと土地の評価には特に自信があり、その実力は他の専門家から相談を受けるほどです。若手税理士ですので、相続対策や相続発生時のみならず、その次の代までサポートできるのも強みの一つです。お困りの際はお気軽にご相談ください。
- 相続税申告
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保有資格 |
税理士(東京税理士会 登録番号111177) 宅地建物取引士 日本商工会議所主催 簿記検定1級 財務金融アドバイザー (登録番号tky111177000) |
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