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農地に対しても相続税は課税されます。ただし計算方法は一般的な宅地とは異なり、農地用の計算の仕方について把握しておかないと正しい税額を算出することはできません。
税理士に計算・申告を依頼することをおすすめしますが、ご自身で申告したい場合やどのようにして税額が決まるのか知っておきたいという方に向けて、ここでご紹介いたします。
農地の相続税評価額は、その農地がどの区分に該当するかによって評価方法が大きく異なります。
農地法によって宅地への転用が制限されている関係上、制限の度合いや所在地の状況に応じて分類がなされており、それぞれで異なる計算方法が適用されています。転用規制が厳しい農地ほど評価額は低く抑えられ、逆に市街地に近く宅地への転用が見込まれる農地ほど高く評価される仕組みとなっています。
4つの区分それぞれについて、計算方法を見ていきましょう。
純農地は、宅地の影響を受けない農業振興地域内にある農地など、宅地への転用がほぼ不可能な農地です。
計算方法には「倍率方式」が採用され、固定資産税評価額に国税局長が定めた倍率を乗じるシンプルな方式です。
相続税評価額 = 固定資産税評価額×倍率
固定資産税評価額は毎年4月頃に届く固定資産税納税通知書で確認でき、倍率は国税庁HPの評価倍率表にて表記されています。
中間農地は、純農地よりは農業政策上の規制が少なく、売買の可能性が高い農地を指します。
評価方法は純農地と同じ倍率方式で、計算式も同様です。
市街地農地は、市街化区域内にある農地や、農地法で転用許可を受けた農地を指します。
この区分の農地は「宅地比準方式」または「倍率方式」で評価されますが、多くの場合は宅地比準方式が適用されます。
宅地比準方式では、その農地が宅地と仮定したときの評価額から、宅地に転用するために必要な造成費を差し引いて計算します。
※造成費には整地費、伐採・抜根費、地盤改良費、土盛費、土止費などが含まれる。
相続税評価額 = (宅地としての1㎡あたり評価額-1㎡あたり造成費)×地積
宅地としての評価額は、路線価方式の地域であれば路線価を、路線価が定められていない地域であれば近隣宅地の固定資産税評価額に倍率を乗じた額を基準とします。
市街地周辺農地は市街地に近接する、宅地化傾向の強い農地を指します。具体的には、駅などからおおむね300m以内に位置していたり、市街地内に位置していたりする農地などを指します。
この場合、「市街地農地として評価した価額の80%に相当する金額」で評価します。
相続税評価額 = 市街地農地としての評価額×0.8
そこでまずは市街地農地と同じ宅地比準方式で評価額を算出し、その額に0.8を乗じることで算出できます。
農地の相続に関しては、一定の要件を満たすことで相続税の納税猶予を受けられる特例制度が設けられています。
この制度は、被相続人が農業を営んでいた農地を相続し、相続人が引き続き農業を継続することを前提に適用可能となります。
そのほか、「相続人が農業委員会の証明を受けること」「3年ごとに継続届出書を提出すること」なども求められます。
要件を満たしていることのチェック、一定の手続きなどは必要になりますが、要件を満たしていれば相続時の負担を大幅に軽減できるため税理士にも相談の上適用関係を確認してもらいましょう。
農地の相続税評価では、評価額を減額できる要素が複数存在します。これらを見落とすと過大な納税につながる可能性があります。
たとえば市街地農地や市街地周辺農地だと、宅地比準方式による評価の際、造成費の控除が重要な減額要素となります。造成費の金額は国税庁HPで地域ごとにチェックできますので、該当地域等の確認が欠かせません。
また、農地に耕作権が設定されている場合(農地を他人に貸し付けている場合)は、耕作権の価額が別途評価されます。
※貸し付けている農地は、「農地の価値-耕作権の価値=所有者の評価額」となる。所有者の権利が制限されているため、評価額が下がる仕組みになっている。
さらに、生産緑地(市街地にありながら、都市環境等のために保全することとされた農地)に指定されていると相続税の評価において大きな優遇措置が受けられ、取り申出の可否や期間に応じて評価減が可能です。
このように農地の相続税について計算するときは一般的な宅地とは異なる税制への理解が必要となりますので、相続に強い税理士にご相談ください。特に市街地農地は評価方法が複雑で検討事項も多岐にわたるため、計算ミス・評価ミスのリスクは大きくなります。
税理士古野孝行
一般家庭から億を超える相続まで、広く対応が可能です。複雑な相続や、難しい土地の評価なども、安心してお任せください。
当事務所の税理士は、独立前から一貫して相続案件に注力しており、一般家庭から20億円規模の相続まで、累計で120件超の対応実績があります。専門性の高さと土地の評価には特に自信があり、その実力は他の専門家から相談を受けるほどです。若手税理士ですので、相続対策や相続発生時のみならず、その次の代までサポートできるのも強みの一つです。お困りの際はお気軽にご相談ください。
| 保有資格 |
税理士(東京税理士会 登録番号111177) 宅地建物取引士 日本商工会議所主催 簿記検定1級 財務金融アドバイザー (登録番号tky111177000) |
|---|
| 事務所名 | 古野孝行税理士事務所 |
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| 電話番号 | 03-6379-4713 |
| 営業時間 | 10:00~17:00 |
| 住所 | 〒156-0044 東京都世田谷区赤堤1-35-17 ポローニアハウス赤堤206号室 |
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| FAX | 03-6379-4694 |
| 定休日 | 土日祝 |
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